決算特別委員会討論

2017-10-18

日本共産党大田区議団を代表して、
第61号議案2016年(平成28年)度大田区一般会計歳入歳出決算、第62号議案2016年(平成28年)度大田区国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算、から第64号議案の各特別会計歳入歳出決算の認定に反対の討論を行います。
先ず、第61号議案2016年(平成28年)度大田区一般会計歳入歳出決算では、一般会計の歳入総額は、2,583億円余、歳出総額は、2,512億円余、歳入から歳出を差し引いた歳入歳出差引額は、70億万円余となりました。
今決算年度では、施設使用料の値上げの条例改正による負担増と予算編成時に、指定保養施設の宿泊日数の制限、いきいき高齢者入浴券事業の3割の削減、基本健康診査の削減等、区民に身近な事業が削減されました。
反対の理由の第一は、予算編成時に身近な事業が削減され、さらに今決算でも区民のくらしと営業支援が削減され、多額の貯め込みをしたことです。
今決算で、先ず多額の不用額を出し、区民のくらしと営業支援の削減になったことです。今決算での不用額は、102億万円余と2年連続で100億円を超え多額の不用額を出しました。
産業経済費は支出済額33億円余で前年度より5億円余減少した上に、不用額は13.1%、5億円余も出しました。また、不用額が一番多い款は福祉費32億円余で、不用額全体の31.6%を占めています。この様に、くらしと営業で多額の不用額を出しています。
次に特別区債を補正予算で大幅に減らし、くらしと営業支援の削減になったことです。
特別区債は、当初予算では40億円でしたが、補正予算で35億円余減額し収入済額は4億8,280万円です。それは歳入で、特別区民税15億円、特別区財政調整交付金18億円増などによるもので、区民に35億円余のくらし・福祉の予算が充実できたことになります。
区債は借金ですが、監査委員の意見書でも昨年度も同様に「区債は世代間の負担の公平と、年度間の財政負担の平準化を図る機能を有しています。現在の低金利環境と区の信用力という財産を活用し、金利変動リスクを分散する視点から、適正な公債費負担比率の範囲内において、公共施設やインフラ等の社会資本整備を中心に、区債を適切に活用することを検討されたい。」と述べています。
くらし・福祉充実のためにも、世代間の負担の公平と、年度間の財政負担の平準化を図るため、区債の適切な活用を求めます。また、より低利の区債への借換えを行うべきです。
その結果、今決算では、年度末の特別区債は300億円余で前年度比43億円余減、逆に積立基金は、1305億円余で前年度比94億円余の増となり、なんと合計137億円が貯め込まれたことになります。このことは十分な財源がありながら、くらしや福祉・営業支援に使われず貯め込まれたことになります。

反対の理由の第2は、その貯め込んだ税金を大規模開発に使うことが予想されることです。
2018年(平成30年)度予算について、副区長の2018年(平成30年)度「予算編成、組織・職員定数の基本方針について」の(通知)で、「空港跡地や新空港線整備については、今後の取り組みの加速化に向けて、大きな転機を迎えている」と述べています。
また、3か年実施計画(2017(平成29)年度から2019(31)年度)の歳出の見通しで、新年度2018(平成30)年度は、投資的経費が突出しており、前年度の276億円から230億円増と約2倍の506億円となっています。
予想される多額の投資的経費の第1に、新年度は、羽田空港跡地第1ゾーンの用地取得を予定しており、もともと区民の土地だった用地を取得するために多額の税金投入がされることが予想されます。
すでに、鹿島建設グループに公募が決まり、事業者選定委員会の審査講評では、「先端産業事業では、先端モビリティ・健康医療・ロボテックスの3つの分野で、区内との連携を意識しつつ、全国レベルの企業の集積を構築することが提案されていた。」と区内中小企業支援よりも全国レベルを意識していることです。の大田区の自由になる専有面積は4,000㎡で全体12万5,400㎡のわずか3.18%です。これでは区内中小企業支援と言うよりも、特区に無国籍企業を呼びこみ、より世界一企業が活動しやすくするための施設づくり意外にありません。
予想される第2は新空港線です。
9月13日区長が関連18市区長連名による新空港線(蒲蒲線)の早期整備着手に向けた要望書でも、新空港線は、区民の利便性の向上より、首都圏北西部地域の空港アクセスを著しく向上させるものです。
新年度は新空港線の整備推進で、国等への手続き申請と実施設計となっており、大田区が第3セクター設立に参加することから、京急蒲田駅までの第1期工事1260億円のうち、国、地方、事業者で3分1づつ420億円となりますが、地方分に加え事業者分の負担も担うことになり、多額の税金投入となります。この様に、新年度は大規模開発に多額の税金投入が予定されています。
自治体の役割は、地方自治法第1条でも明らかのとおり、「福祉の増進に寄与する」ことです。くらし福祉最優先の区政への転換を求めます。

反対の理由の第3は、民間でできるものは民間へと、民間委託と指定管理者制度導入で、非正規雇用を増やし、自治体自らが管制ワーキングプアを増やしていることです。
平成26年度から28年度までの大田区職員定数基本計画では、総務省の地方公共団体定員管理調査における職員数の縮減を目指すと、3か年で削減目標を220人程度とし227人の目標ですすめていました。決算年度では、45人の職員定数条例が出され、区の仕事を担う労働者の4割は非正規雇用となりました。
しかし、民営化の矛盾も区内に広がっています。例えば、待機児が社会問題となっており区も増設を支援している保育園では、今年10月1日開設予定の民間の認可保育園が保育定員を57人から20人に減らさざるを得ない状況になりました。その理由は保育士が集まらなかったからです。しかし一方で、区立保育園の常勤保育士募集には30人に対して150人が集まりました。区立では賃金と処遇等労働条件が違うからです。
区が責任を持って待機児解消をすすめていくためにも、認可保育園不承諾数を目標に、区立保育園を含め認可保育園の増設を求めます。
また、保育園待機児童をおおたみらいプラン後期で、平成30年度までと算定基準の変更を行ったとはいえ、実施計画で平成31年度まで後退させた事は問題です。
次に、決算特別委員会で要望した事項について再度要望しておきます。
職員の健康管理と働き改革は、職員の増員ですすめる事。約20年間採用が止まっている児童指導の採用開始を行うこと。入札の不調について見直し、区民の要望である身近な公共施設については計画通りすすめること。また、同和事業の廃止を求めます。
区内企業技術・技能別データベース整備の充実と、ものづくり連携コーディネーターを増員して受発注マッチングを促進すること。
医療的ケアの必要な障害者への緊急一時保護を、サポートピアでも保障すること。小中学校の35人以下学級を実現すること、当面小学3年は区費で実現することを求めます。また、子どもの貧困対策の充実を求めます。
保育士確保のためにも区立保育園の民間委託中止をすること。
障害者施設の指定管理制度は直営も含めて見直し、職員のメンタルヘルスについて十分な配慮とすることを求めます。

次に、第62号議案大田区国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算は、今決算年度では、保険料が年平均4,644円の値上となり、2005年に比べて11年間で1.42倍になりました。高すぎる保険料となっており、特に低所得者や多子世帯には大きな負担となっており、滞納世帯が3割にもなっており反対です。
この様になっているのも、加入者の高齢化による医療費の増大や非正規雇用の増大で所得が低い構造的な問題があることや、国の国庫負担の割合をかつて給付費の6割を負担していたものが、今では20%台になっていることです。
国民健康保険は同条第1条で、「国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保障の向上に寄与することを目的とする」となっており、社会保障制度です。
来年度から広域化により都道府県が保険者になりますが、国や都、自治体がそれぞれの役割を果たして財政支援を行い、高すぎる保険料を引下げ、払える保険料にすることを求めます。

次に、第63号議案大田区後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算は、75歳以上の高齢者の医療を国保から切り離し、年齢による差別を押し付け天井知らずの保険料の値上になる制度であり反対です。
次に、第64号議案介護保険特別会計歳入歳出決算についてです。
今年度決算は介護保険第6期事業の2年目になります。第5期事業では、介護給付費準備基金約18億円余を積立て、第6期事業にその一部を保険料引下げに使う計画でした。しかし、今決算で逆に3億円余の積立て21億円余となった事は、保険料設定が高かったか、介護サービスが使われていなかったことが予想されます。
特に介護給付が執行率94.32%で27億円余の不用額を出しており、介護サービスが使いづらい状況となっている事が示されています。
第6期事業では、要支援者の方は通所介護と訪問介護が保険給付からはずされ、介護サービスは自治体の裁量で行う事になりましたし、特養ホームの入所を原則「要介護3」以上に限定され、所得160万円以上の層に対し保険料2割負担の導入など制度改悪がされ、ますます介護サービスが受けにくくなりました。
この様に、区民への負担を増やし、更に積み立てるということになり「保険あって介護なし」で反対です。今後、介護サービスを引き下げず現行水準を維持できるよう改善を求めます。

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