羽田空港跡地開発について質問内容

2017-12-03

羽田空港跡地開発が区民の消費基盤と中小零細企業の崩れを食い止めるのに役立つのか、技術活用できるのか、雇用増で消費基盤の確立を保障できるのかについてまず伺います。大田区まち・ひと・しごと創生総合戦略では「基本目標1様々な産業を支える世界トップレベルの技術力の集積や、人と人とのつながりにより、新たなチャレンジが次々と生まれる創造の街をめざす」としてその目標を製造品出荷額等が4110億円から5000億円以上、区内従業者数(人)が359,410人から361,000人としています。具体的には、空港含む臨海部で2115社から2300以上としています。しかしこの目標は砂上の楼閣です。なぜなら跡地第1ゾーンの特区構想に基づく“大田区企業立地促進計画(第二次)”に従来の大田区の中小企業の役割を否定しベンチャー企業に特化する内容が記されているからです。次のように記されています。「日本再興戦略改定2014」に基づき、「産業の新陳代謝でモノづくり集積の再構築を図るためには、区内製造業の産業構造そのものを、より高付加価値型の産業構造へとシフトしていく必要がある。シフトの方向は、社会的課題の解決に資する健康関連産業(医療・福祉等)、環境・エネルギー関連産業、危機管理産業(防災・治安等)や、航空機関連産業、ロボット産業を指定集積業種として位置づけ、集積を推進し、その先端技術を支えるためのモノづくり基盤技術として区内企業との融合を図るという方向です。これらは明らかにベンチャー企業に特化した方向に新陳代謝を求め、高付加価値型産業構造へのシフトを求めています。これでは「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の製造出荷額増も従業者数増も達成できません。これでは空港跡地栄えて区内はすたれることになりかねません。跡地はやはり、区の考えるような開発にではなく、以前区民との約束であった「区民の広場」にすべきです。今年、7月「地域未来投資促進法」が施工されました。聞きなれない法律ですが所謂(いわゆる)「企業立地促進法」を大きく変えて「地域経済牽引(けんいん)事業者への支援に特化」をその内容にしてしまいました。地域経済牽引事業とは医療・介護のビッグデータの活用、ロボット開発、無人自動車走行車のための規制緩和などで総じて大企業の儲け口を提供するものです。しかもその推進を日本経団連の意向を受けた日本経済再生本部と経産省とまちひとしごと創生本部事務局が提供するシステムです。名実ともに高付加価値の創出が要件で、圧倒的地域中小企業、小規模事業者を蚊帳の外に置き、一握りの「稼ぐ力のある中核企業のみしか支援しない内容です。しかも「地域未来投資促進法」第15条に「承認を受けた事業者は自治体の長に提案でき、公共データのオープンデータとして提供を受けることができます。提案の中身には何ら制約がなく行政の資源も使って思いのままにできます。これが特区です。つまり、これまでの産業集積支援を放棄し、成長分野のみに集中投資しようとするとんでもない内容です。大田区の羽田空港跡地第1ゾーン整備の運営事業者の提案概要はまさにこの具体化です。
整備・運営事業者の鹿島建設と協力会社の一つ、トヨタ自動車は日本経団連の未来産業・技術委員会の5つのワーキンググループのほとんどに加わっている企業です。鹿島とトヨタなどはICTを活用した新たな都市経営を実現するとしています。具体化の一つに車のEV化と一緒になった自動操縦とロボットの実用化の普及などです。そのうえで、超小型電気自動車と家と街でエネルギーを電気で共有する社会を実現するために、跡地第1ゾーン利用しようとするものです。ロボット研究開発企業の集積・交流は実際に社会に取り組むロボット革命として、中小企業への小型汎用ロボットの導入、介護ロボット、郊外対応ロボット、災害対応ロボット、など様々な分野のニーズに合わせたロボット導入で2030年まで2600億円の市場をつくるというこれまた大企業のための空港跡地特区の活用です。
これらの「ITSモビリテイ社会」、ロボット研究開発の示すものは 大田区への波及効果どころか、ごくわずかなベンチャー企業だけしか生き残れない内容です。これまでも国を挙げて「強いものを育てよ」「市場で勝ったものが生き残れば日本はいい経済になる」という構造改革がすすめられ、大企業の中小企業いじめは一層野放しにされ、整理・淘汰の対象にされてきました。大田区の全数調査による企業数の減少はそのことを証明しており、さらに区内産業を衰退させるものです。

Q1、そこでお聞きします。大田区は羽田跡地計画でベンチャー企業に偏り、その集積を図り、新陳代謝、シフトについていかれない企業は必要としないのは切り捨てると同じことです。羽田跡地計画は、文化産業も含めて、まさに特区構想の「世界で一番大企業が活動しやすい」ことを目的にした大企業に便宜を図る開発になってしまっているのではないでしょうか、お答えください。
区内中小企業には先端技術やベンチャーへの転換だけを迫るのではなく、培ってきた技術と技能を発揮できて、中小企業・零細企業が生き残れて、雇用も増し、経済波及効果が広がり少子化克服の道へ進むことのできる大田区へこそ舵を切るべきです。

Q2、ここで日本共産党太田区議団の提案をさせていただきます。雇用の7割を占める中小企業が好循環にならない限り日本経済も大田区経済も健全な成長が望めないという立場から提案します。日本共産党大田区議団は区内中小企業を三つの角度から貴重な社会的価値があるとみています。第1は技術水準の高さです。国宝級の技術者がいて大田区のみならず日本の産業を今でも支えています。第2は、2015年の全数調査にもあるように大田区の製造業集積の受注先が区内主体が30%、京浜工業地帯中心に首都圏が約35%、他(ほか)国内14%と依然全国に取引先を持っていて日本のモノづくり全体を支える役割を今でも果たしています。第3に関東産業経済局のレポートとしてかつて出されましたが地域社会を支える役割を強調し、大田区の工場集積は地域文化の担い手であり地域諸活動の主体であり、地域の公共財、社会資本としての役割を担っているとあります。大田区は、これら3つの特徴を改めて位置づけて区内の技術を生かした自然再生エネルギー部門への思い切った取り組みを強めることです。そのカギとなるのが経営者も含めた中小企業振興協議会の設置です。振興協議会から意見を取り入れてこそ具体的な支援策をつくっていくことができます。こうしてこそ中小零細企業を守ることで街も守り、大田区を守り発展させることになるのではないでしょうか。お答えください。

Q3、もう一つの大事な政策として、区内中小企業の今なお重要な部品加工の特質を生かしていくには親会社との取引が公正に行われることです。下請け代金法は単価の厳守を、下請け振興法は下請けに一定の仕事を発注し利益を保障するというものです。この下請け二法の厳格な執行を大田区は政府に対して繰り返し要求していくことです。お答えください。

Q4、商業政策でも要望します。住宅リフォーム対策は全国市町村の9割で実施するまでに広がりました。今回はこの住宅リフォーム対策を発展させた商店リニュアル制度実施の提案です。商店リニュアル制度は全国的に広がりを見せ、東京4区2市はじめ24都道府県78市町で実施されています。特に秋田県では友好都市の三郷町はじめ64%の行政で実施されています。当区議団はこれまで幾度となく提案してまいりましたが、区内の事業者を条件に費用の50%、限度額100万円まで助成を求めます。助成額の何倍もの金額の仕事が区内の業者に回ってきます。区の繁盛店創出事業は昨年21店舗1千万円台の実績でしかありません。全数調査での商店からの回収数は1914店舗、その39.5%、756店舗がやや魅力的店舗という調査結果です。これらの店舗がリニュアルにチャレンジし、魅力的な店舗になれば、繁盛店創出事業よりも桁違いの経済効果が期待されます。閉じているシャッター店を開けさせて商店街を魅力的にすることもできます。区税収が増える展望も出てきます。お答えください。

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